春泥や墓のみとなり一家族 折橋綾子 言われてみれば良くあることだが、壮絶な句である。詩人は時に冷徹非情でなければならない。非常でないと見えてこない世界がある。非情な抒情こそ真の抒情なのです。 (『鴫』2009年7月号)(K・K)