同じ家から人が出る。なんの不思議もありません。でも改めてこう書かれると、どこか変。出てきた人がひとりずつ、合計ふたりとは限りません。読み返すうちに、家から次々と人が吐き出されているようにも。同じ人物が繰り返し出てくるイメージまで湧いてきます。この家、何か秘密がありそうです。炎天下、という設定が良く効いていて、白日夢の様です。 (「増殖する俳句」HPより)(北野和博)