エレベーター余寒の底のまだ遠し 福永尚子

 

 

高いビルだろうが、エレベーターは外景が見えるガラス張りのものではなさそうだ。閉ざされた空間だからこそ、余寒の底へ降りてゆく感じがするのだ。花鳥風月ではなく、無機質な都会の一場面を切り取った点に惹かれた。 (『ろんど』2013年5月号)(K・K)