破蓮ちよつと口紅ひきなほす 永嶋みね子

 

 

蓮の花は美しいが、秋が深まり池に枯れた葉や茎が残った様は、なんとも無残です。そんな場所を通りがかった主人公は、ちょっと口紅をひきなおす気持ちにさせられたのでしょう。あたりに人通りはなさそうです。(『火星』2004年1月号)(K.K.)