ただよへる暮色にまぎれ吾亦紅 熊岡俊子

 

 

夕暮れはあらゆる色を溶かしこんでしまう。それでも吾亦紅の小さな紫色は可憐に風に揺れていたのだろう。まぎれていると分かったのだから。暮色が「ただよへる」は決して斬新な表現ではないけれど、この句には良くあっている。俳句は言葉のバランスが大切。(『雨月』2004年11月号)(K.K)