黒板の日直消して卒業す 山田正子

 

そうそう、思い出しました。黒板の隅に日直当番の名前を書く欄がありました。あれはその日の日直が次の日直の名前を書くんですね。ということは、卒業の日の日直は、主人公(作者)自身。黒板に書かれた自分の名前を消して、いよいよ教室とお別れです。もう教室には誰もいません。(『空』2015年8月号)(K.K.)