ぎりぎりまで青蝉さがす男女かな  飯島晴子

 

「時間まで」とせず、あえて作者は敢えて字余りの「ぎりぎりまで」を選択した。ここに注目。「ぎりぎり」とは。とりあえず出発時間としておこう。それにしても熱が入っている。子供ではない。立派な大人の男女である。会話の少なさを繕うため。それとも、捜さなければならない切羽詰まった理由でも。もう一度最初に戻って、何が「ぎりぎり」なの。ああ大変だ、もう時間が無い。(『飯島晴子読本』富士見書房)(北野和博)