ジャズさむく捨てし吸殻地で湿る 寺山修司

 

 

寺山の句は具が多い。掲句も具材を詰め込むだけ詰め込んだごった煮のようだ。それでいて、調和のとれた味になるのは、彼が素材の質を知り尽くした一流の料理人であった証であろう。(『寺山修司コレクション全歌全句集』思潮社)(K.K)