ベランダに仙人掌咲かせ不登校   山戸暁子

クラスメイトが、ある日急に学校に来なくなる。理由を聞いても先生は言葉を濁すばかり。休みが続くとだんだん気になってくる。親友というほどではないが、家には何度か遊びに行ったことがある。帰りに寄り道して、その子の家の前を通ってみると。例句はそんなシチュエーションだろうか。サボテンの花と一口に言っても色々だが、どれも息を呑むほどに美しい。心配しなくても大丈夫だよ。(『円虹(200210)』)(K.K.)