詰められぬ眩しき距離を夏帽子 林昭太郎

魅力があり過ぎて近寄りがたい人。でも、近づきたい。それにしても、夏帽子が何んて似合う人だろう。だから近づきたい、だけど似合い過ぎて、今日は特に近寄りがたい。夏帽から清純さと気品が漂う人。そんな誰かを思い浮かべて、この句を鑑賞してください。「詰められぬ」に作者の思いと帽子の鍔の広さを、「眩しき」にその人の美貌と夏の陽光を、掛けたところが巧み。(句集『あまねく』2012年ふらんす堂)(北野和博)