妻あらずとおもふ木犀にほひけり 森澄雄

 

 

奥様はお出かけでしょうか。いえ、どうもそうではなさそうです。誰も居ないがらんどうの座敷に、妻在りし日にも増して木犀は強く匂っています。(『現代伯歳時記」ハルキ文庫)(K.K)