コスモスの原つぱ何処かに落し穴 栗原公子

 

 

落し穴に落っこちた経験がある人は、この感覚が分かるだろう。足元の見えにくい場所を歩く時は、つい疑い深くなってしまう。いや、掲句の落し穴は詩的なメタファーかも知れない。もっと深く永遠に落ち続けるような。そんな危い美しさをコスモス原はもっている。(『沖』2006年月12号)(K.K)