人住みて霧に灯ともす線路下 岡本眸

 

 

見馴れた街の風景も、霧に覆われるといつもと違って見える。何気なく見過ごしてきた風景の中に灯った灯。霧が無ければおそらく見過していたであろう、人間の生活の灯。(『朝』2008年10月号)(K.K)