母を消す火事の中なる鏡台に 寺山修司

 

 

寺山の複雑な生い立ちはさておき、掲句は本心を語らない寺山としては珍しく、フィクションの中にも屈折した母への思慕が見え隠れしているようだ。(『寺山修司コレクション全歌全句集』思潮社)(K.K)