一月の畳ひかりて鯉衰ふ 飯島晴子

 

 

畳が冬の光を反している。池では鯉が衰えている。これは座敷から庭を見た景色では無い。光る畳と池で衰える鯉を一つの情景で括って写生句と捉えると、飯島晴子の本質には辿りつけない。光る畳と衰える鯉、この二つは永遠に関連を持つこともぶつかることもなく、平行線をたどったままなのだ。(句集『蕨手』1972年)(K.K)