日盛りの防犯カメラ前過ぎる 吉田成子

 

 

犯罪抑止のため、わざと目立つように設置されたカメラでしょう。炎天下の歩道を歩いていた作者の目に、ふと留まった防犯カメラ。レンズの向こう側に誰かの視線を感じたのでしょうか。無機質な都会の街角の一シーンが上手く切り取られている。(角川書店『俳句』2018年9月号)(K.K.)