知り合ったばかりの頃の蛇苺 篠田純子

 

 

主語がないという俳句の特性を活かした魅力的な作品。文脈をそのまま読むと蛇苺さんとの最初の出会いを書いていると思い、暫く考えて、幼馴染であるあなたとの馴れ初めの頃の蛇苺の実る光景だと気づく。でも、別に蛇苺さんと出会ったと読んでもいいかとまた思い直し、そのほうが面白いかもと思ってしまう。(『あを』2003年8月号)(K.K.)