海にもてゆきしハンカチ海の匂ひ 嶋杏林子

 

 

ほんとうに海の匂いが残っていたのでしょうか。実際には匂うことはないでしょうが、もし残っていたら素敵ですね。匂いとともに波の音も聞こえてきそうです。リアリズムの作品というよりファンタジーとして楽しみましょう。詩がいっそう詩であるために。『現代俳句歳時記』実業之日本社)(K.K.)