母の日や屋根に見知らぬ草ぽつり 中原幸子

 

 

今日は母の日と思うともなく思っていたら、屋根に草を見つけた。ただそれだけの句です。母の日と屋根の草は何の関係もありません。でも、それを見ていたらなんとなく繋がった。なんとなく悲しくなった。そして、その悲しみが読者にこんなに伝わるなんて。俳句って本当に素晴らしい。 (句集『遠くの山』富士見書房2000年)(K.K.)