道化師の銀河にひらく掌 上田貴美子

 

 

観客があってこその道化師である。でもこの道化師は、いま一人で居るようだ。夜空を見上げているのだろうか。いや、きっと暗闇で自分の掌をじっと見つめているのだ。(『暦還り』角川書店)(K.K.)