カステラの木箱の香り冬に入る 中山静枝

 

 

香りは記憶を連れてきます。作者にとってカステラの木箱の香りは、子供の頃の思い出に繫がっているのかもしれません。それが冬とどう繫がるのか、読者にはわからないが、「冬に入る」が動かしがたいほど「木箱の香り」とマッチングしていることは、読者にもはっきりとわかるでしょう。(『峰』2013年1月号)(K.K)