冬深む寺建つる音やすみなく 飯島晴子

 

この音は電動丸鋸のような騒音ではない。釘を打つ音のようによく響き、心地良い音なのだ。 この音さえイメージ出来れば、掲句の良さは自ずと伝わるだろう。(句集『儚儚(ぼうぼう)』1996年)(K・K)