白昼の川のうすさよ枇杷熟れて 岡本眸

 

「うすさよ」とは、水深が「浅い」と解釈する人が多いだろう。また、高台から俯瞰した風景ととらえて、川の色彩が「淡い」と解釈しても、「白昼」との取り合わせが良く風情がある。この枇杷に袋など被せてはいない。実るがまま、小鳥が突っつくがままの、川沿いの風景である。(『朝』1998年9月号)(K.K.)