いちまいの小皿の上の秋のかぜ  津沢マサ子

 

 

屋外の、例えばカフェのオープンテラスだろうか。自宅の、開け放された窓から風はやってきたのかもしれない。風は目にみえない。でも作者は小皿の上を秋風が流れていくのを感じたのだ。なぜ、感じたのか。それが詩というものだから、としか言えない。読むたびに、色々な場景が浮かんでくる。(『現代俳句データベース』現代俳句協会HPより)(K.K.)