倒れ込む干草は海揺れやまず 浜田順子

 

今では機械で丸く形成されるが、昔は家畜用の干し草は畑で乾した後、人力で集めて納屋に積んでいた。小さな子供にとってはかっこうの遊び場だっただろう。干し草は日向の甘い匂いがする。この句を読むときは、匂いも思い浮かべて。そうすると、あら不思議、干し草の海に浮かんでいるようだ。(『現代俳句歳時記』学研)(K.K.)