萍の余白に雨の水輪かな 稲畑汀子

 

私の職場の隣にも池がある。今の時期はほぼ萍で覆われるが、雨の日はまさにこのような景色となる。この句の通りなのだが、なかなかこのようには書けない。当たり前のことを当たり前に書きながらこの気品、姿形の良さ。これぞ写生句。(『ホトトギス』 2006年06月号(K.K.))