茅花ぬくひとり夕べの日にそまり  鈴木正子

 

薄の穂はなかなか手折れないけれど、茅花は子供の力でも簡単に手折ることができる。この句は切れ字が「ひとり」の前か後ろに入るかで解釈が変わってくる。素直に「ひとり」の前にあるとすると、主人公はひとりぼっち。幼い日の思い出ともとれる。「ひとり」の後にあるとすると、何人かで遊んでいるのだが、ひとりだけ日に染まっているその子は、やっぱりひとりぼっちです。(『図説日本大歳時記』)(K.K.)